2023年7月17日、柳下幸一前支部長が任期中に急逝され、しばらくは支部長不在のままでしたが、この度理事会の承認を得て、後任の支部長としてお引き受けさせていただくことになりました。化学工学会東海支部は1953年に設立、70年もの伝統ある支部の支部長を拝命し、改めて責任の重さを感じておりますが、東海支部の発展のために全力をつくす覚悟でございます。
さて年々深刻となってきている地球温暖化は、豪雨や猛暑などの気候変動をもたらすようになり、持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みが益々注目されてきております。そのSDGsの前文の一文には「人間、地球及び繁栄のための行動計画である。これはまた、より大きな自由における普遍的な平和の強化を追求ものでもある」とあります。平和に対しては、ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルとハマスの衝突など不安定さが増し、その道のりは長くなってしまってます。しかし、SDGsは全ての国連加盟国が賛成した偉大なる目標であり、地球環境に対しては化学工学分野が果たすべき役割は大きいです。産業革命以降、蒸気機関、内燃機関、電気機関と変化し、鉄道は電車が当たり前の世の中になってます。化学工学も化石資源から各種化学品を高品質で効率よく製造する技術から、地上にあるもので新たな化学品を生み出し、地上のマテバラを維持させる、そのような化学工学に変化し、化学工学の力でカーボンニュートラルの世の中を実現していくことが求められていると考えております。
東海支部では第一線で活躍する産学の研究者による最先端の技術を紹介する講習会に加え、若手の育成にも力を入れております。また中高生向けの啓蒙活動を行うことで、未来を拓く会員の裾野を広げていく活動を進めております。会員の皆様には従前にも増して本会活動に積極的にご参加いただくと共に、一層のご支援、ご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
2023-2024年度
公益社団法人化学工学会
東海支部長 山口 智大 TOMOHIRO YAMAGUCHI(株式会社ENEOSマテリアル)