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第46回 基礎化学工学演習講座(第3クール:1日単位・ライブ配信)

  • 日程:8月8-10日(月-水)、22-23日(火)、25日(木)、29-31日(月-水)
  • 会場:オンライン開催

概要

主 催   (公社)化学工学会東海支部

共 催(予定)   静岡化学工学懇話会,東海化学工業会,(公社)日本分析化学会中部支部,(公社)日本化学会東海支部,(一社)資源・素材学会,(公社)高分子学会東海支部,(一社)日本原子力学会中部支部,(一社)廃棄物資源循環学会,日本溶剤リサイクル工業会,(一社)日本機械学会東海支部,(一社)日本エネルギー学会,化学工学会産学官連携センターグローバルテクノロジー委員会

協 賛(予定)   (公財)名古屋産業振興公社,(公社)日本水環境学会,(一社)電気学会東海支部,(一社)粉体工学会,(公財)中部科学技術センター,(公社)電気化学会東海支部,(公社)有機合成化学協会東海支部,ISPE日本本部,日本PDA製薬学会,製剤機械技術学会,日本金属学会・日本鉄鋼協会東海支部

日 程     2022年8月上旬~下旬(1日単位で受講可能) 9:30~17:00(昼食休憩:12:45~13:45)

対 象   第2クールまでの初歩・基礎に相当する内容を修めており,専門領域の理論から実践的な事例を学びたい方,エネルギー管理士,高圧ガス製造保安責任者等の国家試験資格の取得を目指す方,化学工学技士(基礎)の資格取得を目指す方.

昨今では,AIやIoTなどを踏まえつつスマート化を目指した化学プラント構築の模索が行われておりますが,化学工学の理論との整合性を踏まえて実装する必要があります.また,高純度化を目指すプラント設計やトラブル解決のためにも化学工学の専門的な知識を持つ技術者の存在は,ますます重要となっています.

本講習会では,受講者のレベルに応じて3つのクールを用意しました.第2クールまでは,プラントの設計や運転には関わっているが化学工学を勉強する機会がなかった初心者の方を主な対象としておりましたが,第3クールでは,さらに専門的な知識を習得したい技術者の方も対象に,原理や理論の説明に加え,豊富な事例に基づく例題を解きながら学べる機会を提供します.専門知識の習得だけでなく,装置設計への活用,運転条件の最適化への一助としてご活用いただければ幸いです.また,企業における社内教育の一部としてもご活用いただければ幸いです.

開催方式 Zoom(またはMicrosoft Teams)によるライブ配信を利用したオンライン方式
(講義は全て日本語で行われます)

定  員  各日ごとに90名
(いずれも定員になり次第締切とさせていただきます.企業向けの講座ですが,学生が受講されても構いません.ただし,定員を超えた際には企業の方を優先させていただきます.申込者数が最少催行者数に到達しない講義については,開催しない場合があります.)

会員特典      化学工学会正会員,学生会員ならびに法人会員会社社員の方は,本講座の受講者に限り,テキストを特別販売いたします.
*利用するテキスト:『化学工学 改訂第3版』(朝倉書店)税込2,750円→1,000円
テキストをお持ちでない場合は,参加費にテキスト代を加えてお申し込み下さい.

参加費(消費税を含む)

第3クール(1日につき)
化学工学会正会員 ¥10,000
化学工学会法人会員会社社員 ¥15,000
共催・協賛団体会員 ¥20,000
学生会員 ¥5,000
会員外 ¥30,000
【注】第3クールは1日単位の受講形式です.

申込締切 各日いずれも開催日の2週間前まで
http://scej-tokai.org/ (開催1週間前をめどに,配布資料とテキストをお送りいたします.)

プログラム(講義は全て日本語で行われます)


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8月8日(月)

お申し込みを締め切りました。
午前 撹拌・

混合
 撹拌槽の構成,混合性能,スケールアップ,異相系の撹拌 名古屋工業大学
加藤禎人氏
午後  撹拌・混合装置の設計と実際 東亞合成㈱
鈴木日和氏
8月9日(火)

お申し込みを締め切りました。
午前 ガス吸収 気液平衡,吸収,膜分離 名古屋工業大学
南雲 亮氏
午後  吸収装置の設計と実際 東亞合成㈱
勝尾智津氏
8月10日(水)

お申し込みを締め切りました。
午前 反応工学  反応速度,反応器の分類と性能,生物反応速度 岐阜大学
上宮成之氏
午後  反応装置の設計と実際 三井化学㈱
小瀧  泰氏
 8月22日(月)

お申し込みを締め切りました。
 午前 プロセス
制御
 プロセスと制御,動特性,過渡応答,周波数応答 名古屋工業大学
米谷昭彦氏
 午後  プロセス制御装置の設計と実際 三菱ケミカル㈱
福井創太氏
 8月23日(火)

お申し込みを締め切りました。
 午前 粉粒体

操作
 粒子・粉体層の性質,粒子生成 大阪府立大学 名誉教授・
㈱三進製作所 岩田政司氏
 午後  粉粒体装置の設計と実際 新東工業㈱
天野寛之氏
 8月25日(木)

お申し込みを締め切りました。
 午前 蒸留  気液平衡関係,相対揮発度 名古屋工業大学 名誉教授
森  秀樹氏
 午後  McCabe-Thiele作図,特殊蒸留 日本リファイン㈱
小田昭昌
 8月29日(月)

お申し込みを締め切りました。
 午前 抽出・

吸着
 抽出・吸着の基本原理と応用 名古屋大学
神田英輝氏
 午後  抽出・吸着装置の設計と実際 三菱ケミカル㈱
ハルジョ ベニー氏
 8月30日(火)

お申し込みを締め切りました。
 午前 調湿・

乾燥
 絶対湿度,冷却減湿操作,定率乾燥 岐阜大学
板谷義紀氏
 午後  乾燥装置の設計と実際 ㈱大川原製作所
大石剛之氏
 8月31日(水)

お申し込みを締め切りました。
 午前 固液分離  沈降分離,濾過,晶析の基本原理と応用 名古屋大学
向井康人氏
 午後  固液分離装置の設計と実際 ㈱三進製作所
小栗秀一郎氏
【参加の際のご注意】

(注1)関数電卓,定規を使用する場合がございますのでご用意ください.

(注2)本講座の配布資料や動画などは著作物のため,複写・録音・録画・転載・上映・無断公開などの一切を禁止いたします.

(注3)受講者様に起因する視聴トラブルについては,弊会は責任を負えませんのでご理解ください.


講義概要
8月8日(月)
【撹拌・混合】 講師:講師:名古屋工業大学 加藤禎人氏
午前 撹拌はあらゆる産業分野で適用されている単位操作だが,動力と時間をかければ何とかなるという発想から化学工業以外での製造現場ではまだまだ見直されているとは言い難い操作でもある.本講習会では,撹拌の基礎を可視化画像や実験例を中心に解説し,とくに,撹拌所要動力は撹拌を理解する上で最も基本となる事柄なので,古くから用いられてきている手法だけでなく,その欠点を克服した応用範囲の広い動力の推算方法を詳細に解説する.また,異相系の撹拌や最近の技術開発動向についても解説する.
【撹拌・混合装置の設計と実際】 講師:東亞合成㈱ 鈴木日和氏
午後 攪拌・混合装置の基礎(攪拌翼種類とフローパターン,攪拌設計に関わる無次元数等)を学んだ上で,スケールアップの方法について実例(ラボ⇒パイロット⇒実設備)を通じて設計の進め方を習得する.更には混合時間の推算,攪拌槽伝熱,2相系の攪拌等について演習問題を解きながら理解を深める.

8月9日(火)
【ガス吸収】 講師:名古屋工業大学 南雲亮氏
午前 本講座では,ガス吸収塔として代表的な気液向流接触型の充填塔を設計するアプローチを紹介する.そのために必要な予備知識として,気液平衡関係の基礎,二重境膜説,反応吸収のモデリング方法などを解説し,吸収塔内の物質収支を定式化した上で,塔高さを推算するための方法論を紹介する.時間が許す限り,各式の導出過程についても詳しく説明する予定である.
【吸収装置の設計と実際】 講師:東亞合成㈱ 勝尾智津氏
午後 実際の工場の中でどのような場面でガス吸収が利用されているのかという事例を紹介やガス吸収設備の具体的構造の説明を実施する.合わせて既設設備の運転条件の変更に対するチェックポイント等実際に設備検討をされる方が参考になるポイントについて例題を用いながら説明予定.

8月10日(水)
【反応工学】 講師:岐阜大学 上宮成之氏
午前 反応工学では,化学反応を伴う製造プロセスにおける最適な反応操作および反応器設計を学ぶ.熱力学平衡論および反応速度論に基づく反応モデル,反応器の分類と特徴(回分反応器,連続槽型反応器,管型反応器),生産量に応じた反応装置の設計について,例題を交えながら講義する.
【反応装置の設計と実際】 講師:三井化学㈱ 小瀧泰氏
午後 化学工学はプロセス全体を俯瞰しつつ,反応装置,分離装置および輸送設備などを目的に応じて設計するための学問である.この中で反応装置の設計は,プロセス流体の性状のみならず反応性をも考慮するため,装置内での物質収支や熱収支挙動を定量的に把握・評価するには『反応工学』の知識が必須となる.本講座では演習問題を解くだけに止まらず,講師の実務経験を踏まえた反応器設計事例の紹介と概説を行う.

8月22日(月)
【プロセス制御】 講師:名古屋工業大学 米谷昭彦氏
プロセス制御を理解する上で必要な制御工学に関する知識を解説する.まず,プラントの動特性を説明した後,それを伝達関数で表現する方法を示す.基本的な1次遅れ系を理解した後,プロセスを「1次遅れ+無駄時間」により近似する手法を解説する.さらに,プロセスを制御する手法として,PID制御を紹介.そして,制御系が安定となる(変数が持続振動しない)ための周波数領域での条件を示す.
【プロセス制御装置の設計と実際】 講師:三菱ケミカル㈱ 福井創太氏
午後 プロセス制御とは,化学プラントのような製造プロセスを目的通りに動作させるための技術である.
その中でも,化学プラントにおいて広く利用されているPID制御器について,その概要と,流量や液面などのプロセスのタイプに応じたチューニング方法について講義する.

8月23日(火)
【粉粒体操作】 講師:大阪府立大学名誉教授・㈱三進製作所 岩田政司氏
各種製造業における原料や製品には固体のものも少なくない.固体の微粒子の集まりを粉粒体という.この講義では,①粒子の性質(粒子径と粒度分布,密度,比表面積,形状),②粉粒体層の性質(嵩密度・空隙比・空隙率,粉粒体層の流動性とせん断強さ,貯槽内の粉粒体の圧力),③粒子流体系の性質(固定層・流動層),④粒子の生成(粉砕法,合成法)について,基礎的事項を解説・演習する.自学・自習の困難な基礎式の誘導は,できるだけ丁寧に解説する.
【粉粒体装置の設計と実際】 講師:新東工業㈱ 天野寛之氏
午後 分級・集じんは,粉体材料の製造・有価物の回収や大気汚染の防止など粉粒体を取り扱う上で必要な操作である.本講義では,粉粒体操作のうち分級と集じんに関し,各操作の原理と理論,装置の一般的な構造や特徴・性能評価法について基礎的事項を解説・演習する.

8月25日(木)
【蒸留】 講師:名古屋工業大学名誉教授 森秀樹氏
午前 蒸留操作は化学工場における分離工程で重要な役割を果たしている.各種蒸留操作の設計・操作条件探索に用いられるモデルは気液平衡関係,物質収支,熱収支から構成されている.本講座では,蒸留の原理を理解する上で必要となる気液平衡の理論と計算法,単蒸留・フラッシュ蒸留の理論,連続精留塔の解析のためのモデルを解説し,簡単な演習を交えて理解を深める.
【McCabe-Thiele作図,特殊蒸留】 講師:日本リファイン㈱ 小田昭昌氏
午後 蒸留塔の設計の進め方について,蒸留塔の簡易的な設計方法であるMcCabe-Thiele作図法,最小還流比,最小理論段数の考え方などを解説する.また実際に蒸留塔の設計演習にも取り組み理解を深める.本講座では与えられた分離条件に対して,必要となる棚段塔,充填塔の必要理論段数,サイジングが自身でできるようになることを目標とする.

8月29日(月)
【抽出・吸着】 講師:名古屋大学 神田英輝氏
午前 混合液体から目的成分を良く溶解する溶媒で取り出す液液抽出,固体表面において濃度が周囲よりも増加する吸着について基礎から解説する.抽出では,抽出平衡・単抽出・分配・多回抽出・向流多回抽出について,吸着では吸着剤・吸着平衡・イオン交換・吸着操作を扱う.
【抽出・吸着装置の設計と実際】 講師:三菱ケミカル㈱ ハルジョ ベニー氏
午後 液液平衡,吸着平衡をもとに抽出,吸着操作を行う際の分離能力の見積もり方や基本設計などについて,午前の講義で学んだ知識をどう組み合わせていくのかを演習を解くことで理解していく.実際の設計時にはソフトウェアを使うことも多いが,本基礎講座ではベースとなる考え方を習得することが目的のため,基本式を見て手作業で演習計算を実施し,解説を行う.

8月30日(火)
【調湿・乾燥】 講師:岐阜大学 板谷義紀氏
午前 調湿と乾燥は水の気液平衡および熱・物質同時移動を含む複雑な現象である.本演習講座では,これらの基礎理論および湿度,露点,湿球温度,含水率,乾燥速度等の定義,さらには除湿,加湿,乾燥操作の基本的な原理と設計方法を詳しく解説するとともに,いくつかの例題で演習を交えることにより理解を深める.
【乾燥装置の設計と実際】 講師:㈱大川原製作所 大石剛之氏
午後 乾燥装置は材料や乾燥目的に合わせて各種方式が実用化されている.その分類と操作方式について概説し,主な装置の特徴と,工業的に実用化されている事例,対象材料や目的に合わせた最適な装置選定方法について解説する.乾燥装置の設計において重要な,熱効率の考え方,基本設計に必要な伝熱の基礎式,熱収支,物質収支の計算式から所要風量や,装置容量を求める計算法を解説,演習する.

8月31日(水)
【固液分離】 講師:名古屋大学 向井康人氏
午前 固液分離を構成する様々な単位操作の中で,特に重要な沈降分離と濾過を中心に解説する.沈降分離の根幹をなすStokesの沈降速度式,濾過の根幹をなすRuthの濾過速度式について説き起こし,これらが実際の操作でどのように活用されるのかについて,演習を交えながらできる限り平易に説明する.また,結晶析出により分離・精製を行う晶析を取り上げ,主に結晶析出機構,結晶成長速度,晶析装置設計について解説する.
【固液分離装置の設計と実際】 講師:㈱三進製作所 小栗秀一郎氏
午後 固液分離は,身近な技術であるだけでなく,産業にも広く利用されている.本講では,固液分離の必要性を解説しつつ,代表的な固液分離技術である「沈降分離」と「濾過」を中心に演習を行う.また,実際の装置選定例を紹介しつつ,それらの特徴を概説する.

お申し込みについて

「第46回 基礎化学工学演習講座(第3クール:1日単位・ライブ配信)」へのお申し込み受付は「2022年8月17日」に締め切らせて頂きました。

たくさんのお申し込みありがとうございました。

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