概要
日時 2020年12月 1~3日(火~木)9:45~17:15(昼食休憩:13:00~14:00)
対象 第2クールまでの基礎を修めており,専門領域の基礎から実践的な例を学びたい方,エネルギー管理士,高圧ガ
ス製造保安責任者等の国家試験資格の取得を目指す方,化学工学技士(基礎)の資格取得を目指す方.
昨今では,AIやIoTなどを踏まえつつスマート化を目指した化学プラント構築の模索が行われておりますが,化学工学の理論との整合性を踏まえて行われる必要があります.また,高純度化を目指すプラント設計やトラブル解決のためにも化学工学の専門的な知識を持つ技術者の存在は,ますます重要となってきています.
本講習会では,プラントの設計や運転には関わっているが化学工学を勉強する機会がなかった初心者の方,さらに専門的な知識を習得したい技術者の方まで,原理や理論の説明に加え,豊富な事例に基づく例題を解きながら学べる機会を提供します.受講者のレベルに応じて5つのクールを用意しています.そのうち第3クールにおいても,Zoomウェビナーによるライブ配信により開催します.午前は大学講師による講義を中心とした概要の説明と例題の演習を,午後は企業技術者から実務に即した演習を中心とした講義を開催します.チャット機能や音声通話機能を用いて,参加者からの質問を受付ける予定です.
第3クールは,特に,粉流体操作,固液分離,攪拌・混合操作という医薬品製剤,二次電池,食品,触媒,レアメタルなどの製造,リサイクルに関連するテーマを揃えました.1日ごとの受講で募集いたします.
(お詫び)例年開催していましたガス吸収,蒸留,抽出・吸着,調湿・乾燥,反応工学,プロセス制御の講義は,都合により本年度中の開催を見送らせて頂きます.来年度の開催に向け調整いたしますのでご容赦下さい.
主 催 (公社)化学工学会東海支部
共催(予定)静岡化学工学懇話会,東海化学工業会,(公社)日本分析化学会中部支部,(公社)日本化学会東海支部,(一社)資源・素材学会,(公社)高分子学会東海支部,(一社)日本原子力学会中部支部,(一社)廃棄物資源循環学会,日本溶剤リサイクル工業会,(一社)日本機械学会東海支部,(一社)日本エネルギー学会,化学工学会産学官連携センターグローバルテクノロジー委員会
協賛(予定)名古屋市工業研究所,(公財)名古屋産業振興公社,(公社)日本水環境学会,(一社)電気学会東海支部,(一社)粉体工学会,(公財)中部科学技術センター,(公社)電気化学会東海支部,(公社)有機合成化学協会東海支部,ISPE日本本部,日本PDA製薬学会,製剤機械技術学会
定員 各日90名(定員になり次第締切)
参加費(1日参加ごとの価格,消費税込み)
化学工学会正会員 | 10,000円 | |
化学工学会法人会員会社社員 | 15,000円 | |
共催・協賛団体会員 | 20,000円 | |
学生会員 | 5,000円 | |
会員外 | 30,000円 | (個人会員入会+会員参加費の方が安価です.) |
テキストをお持ちでない場合は,参加費にテキスト代を加えてお申し込み下さい.
会員特典 化学工学会正会員,学生会員ならびに法人会員会社社員の方は,本講座受講者限定に特別に
テキスト代を1,000円(税込み)でご用意します.
※本講座は,ビデオ会議ツール「Zoomウェビナー」を使ったライブ配信となります.推奨環境については,当該ツールをご参照ください.後日,視聴用のURLを別途メールにてご連絡いたします.ライブ配信に関する注意事項は,別途参加申込者に連絡されるメールよりご確認ください.
申込締切
プログラム(第3クール)
第 3 ク ー ル |
第6日 12月1日(火) |
午前 | 固液分離 | 沈降分離,濾過,晶析の基本原理と応用 | 名古屋大学 向井康人氏 |
午後 | 固液分離装置の設計と実際 |
㈱三進製作所 小栗秀一郎氏 |
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第7日 12月2日(水) |
午前 | 撹拌・混合 | 撹拌槽の構成,混合性能,スケールアップ,異相系の撹拌 |
名古屋工業大学 加藤禎人氏 |
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午後 | 撹拌・混合装置の設計と実際 | 東亞合成㈱ 鈴木日和氏 | |||
第8日 12月3日(木) |
午前 | 粉粒体操作 | 粒子・粉体層の性質,粒子生成 |
大阪府立大学名誉教授・㈱三進製作所 岩田政司氏 |
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午後 | 粉粒体装置の設計と実際 | 新東工業㈱ 岡本守氏 |
第1日目 12月1日(火)午前
【固液分離】 講師:名古屋大学 向井康人氏
固液分離を構成する様々な単位操作の中で,特に重要な沈降分離と濾過を中心に解説する.沈降分離の根幹をなすStokesの沈降速度式,濾過の根幹をなすRuthの濾過速度式について説き起こし,これらが実際の操作でどのように活用されるのかについて,演習を交えながらできる限り平易に説明する.また,結晶析出により分離・精製を行う晶析を取り上げ,主に結晶析出機構,結晶成長速度,晶析装置設計について解説する.
第1日目 12月1日(火)午後
【固液分離】 講師:㈱三進製作所 小栗秀一郎氏
固液分離は,身近な技術であるだけでなく,産業にも広く利用されている.本講では,固液分離の必要性を解説しつつ,代表的な固液分離技術である「沈降分離」と「濾過」を中心に演習を行う.また,実際の装置選定例を紹介しつつ,それらの特徴を概説する.
第2日目 12月2日(水)午前
【攪拌・混合】 講師:名古屋工業大学 加藤禎人氏
撹拌はあらゆる産業分野で適用されている単位操作ですが,動力と時間をかければ何とかなるという発想から化学工業以外での製造現場ではまだまだ見直されているとは言い難い操作です.本講習会では,撹拌の基礎を可視化画像や実験例を中心に解説し,とくに,撹拌所要動力は撹拌を理解する上で最も基本となる事柄なので,古くから用いられてきている手法だけでなく,その欠点を克服した応用範囲の広い動力の推算方法を詳細に解説する.また,異相系の撹拌や最近の技術開発動向についても解説する.
第2日目 12月2日(水)午後
【攪拌・混合】 講師:東亞合成㈱ 鈴木日和氏
攪拌・混合装置の基礎(攪拌翼種類とフローパターン,攪拌設計に関わる無次元数等)を学んだ上で,スケールアップの方法について実例(ラボ⇒パイロット⇒実設備)を通じて設計の進め方を習得する.更には混合時間の推算,攪拌槽伝熱,2相系の攪拌等について演習問題を解きながら理解を深める.
第3日目 12月3日(木)午前
【粉粒体操作】 講師:大阪府立大学名誉教授・㈱三進製作所 岩田政司氏
各種製造業における原料や製品には固体のものも少なくない.固体の微粒子の集まりを粉粒体という.この講義では,①粒子の性質(粒子径と粒度分布,密度,比表面積,形状),②粉粒体層の性質(嵩密度・空隙比・空隙率,粉粒体層の流動性とせん断強さ,貯槽内の粉粒体の圧力),③粒子流体系の性質(固定層・流動層),④粒子の生成(粉砕法,合成法)について,基礎的事項を解説・演習する.
第3日目 12月3日(木)午後
【粉粒体操作】 講師:新東工業㈱ 岡本守氏
分級・集じんは,粉体材料の製造・有価物の回収や大気汚染の防止など粉粒体を取り扱う上で必要な操作である.本講義では,粉粒体操作のうち分級と集じんに関し,各操作の原理と理論,装置の一般的な構造や特徴・性能評価法について基礎的事項を解説・演習する.
参加の際の注意
(注1)関数電卓,定規を使用する場合がございますのでご用意ください.
(注2)本セミナーの本講習会で作成した資料や配信動画は著作物のため,複写・録音・録画・転載・上映・無断公開等を禁止いたします.
(注3)受講者様の起因による視聴トラブルについては,弊会は責任を追えませんのでご理解ください。
各講師の講義内容の詳細,及び最新情報を東海支部ホームページ でご紹介しています.
お申し込みについて
「第44回 基礎化学工学演習講座 第3クールライブ配信」へのお申し込み受付は「2020年11月24日」に締め切らせて頂きました。
たくさんのお申し込みありがとうございました。